Enhanced Life based on Passion and Chance

パーソナルキャリアコーチ石川英明のブログ

パーソナルキャリアコーチ石川英明が、
キャリアの考察を軸に、気の向くままにテーマを選んで思考を深めていくブログです。

当事者意識の範囲

category : enhanced life, リーダーシップ

今、CPLというのを、非常に意識の高い若者たちと開催しています。
省庁でこれから国を背負っていく人や、教育ベンチャーで日本を変えようとしている人、
投資銀行業務を通じて日本を元気にしようとしている人、そういう人たちと一緒に
リーダーシップの探究をしているだけで、非常に充実感があります。

ちなみにCPLというのは
Community of Practice for Leadershipの略で、私自身ライフワークにしようと
頑張っている活動です。

今日はCPLでダイアログしての気づきを書きたいと思います。

■「やりたい」vs「やらなければならない」

仕事などは「やりたい」でやるのがいいのか、
「やらなければいけない」でやるのがいいのか。

そんなテーマでの話になりました。

私自身は仕事は「やりたい」でやりたい方です。
「好きでやってるんで♪」と言いたいんですね。

例えばレストランのシェフだったら、「僕はお客さんに喜んでもらうのが大好きで
それでもう、好きでやってるんですよ、料理人を」ってタイプの人が
好きなのです。

「でも、”やるべきこと”ってありますよね??」
「僕にとっては“やりたいから、やる”より“やるべきだから、やる”の方が
 覚悟が深い感じがするんです。だから”これはやるべきだから、やるんだ”
 って人に惹かれます」

と言われて、考えてしまいました。

■「やるべき」は排他性を持っている?

「でもなんか、僕はあんまり”やるべき”って嫌いなんだよね」
「こう”すべき”って決めた瞬間、そうじゃないものを排除しそうで」

例えば「人は仕事に真剣に打ち込むべき」「残業も厭わず働くべき」
と言ってしまったとき、どうしても家族の介護のために、
仕事を休まなければいけない人を、排除してしまうのではないか。

「日本は技術立国でいくべき!というのと、日本は文化立国でいくべき!
 って共存しにくそうだよね。どちらかだけが正しくないといけない。
 でも、僕は日本の技術力を高めたいんです、と、
 僕は日本の文化力を高めたいんです、なら共存できるんじゃないの?」

そういうことを喋っていてふと気付いたのが
”人に対して””すべき”というのが嫌なんだな、と気付きました。

しかし”自分に対して””すべき”はあるかもなぁと。

■大切なことは「当事者意識」

「これはやるべきだ、やらなければならない、だから僕がやる」
「そういう人ってカッコよくないですか?」

うーん、確かに。

リーダーシップの本質の一つは【当事者意識】なのかもしれません。
「やるべき」と表現しても「やりたい」と表現しても、
そのことに対して、発言している本人が責任を感じている、
自分ごととしてとらえている場合、人はその言葉に心を動かされるのかも。

逆に言い訳に使われるといやなんですね
「こうするべき、って決まってるんだから、やってないヤツはダメだ」とか
「こうするべきだったんだから、俺のせいじゃない」とか。

大切なことは、実現したい理想の状態があって、
そこに向かって、自分の責任を解除しないことではないか。

そんな風に考えさせられました。

■高い当事者意識は、過去や現在を受け容れる。

「こうあるべきなんだ!」という強烈な意志は、
世界をよりよい方向へ導いていくときに、
必要なものにも思えます。

ただ、大切なことは理想論ばかりで、
現実と向き合わない、そういうことに陥らないことなのでしょう。

私が仕事をしていて、感激した経験の一つが、
保険代理店の仕事をしていたときのことです。
私の関わっていた事業は、日本の生命保険の高コスト構造を
変革することをミッションにしていました。

旧態依然に思われる、日本の保険会社は“敵”であり、
それを変革する正義の使者が、我々だ、というような想いがありました。

しかし、社内で事業戦略の会議をしていたときに、
日本の保険産業の成り立ちについて知った時、
私たちは全然違う想いで、同じ事業を続けることになったのです。

もともと、日本の保険産業と言うのは、
戦後、戦争で夫や息子を亡くした女性や子供が生活に困らないように
保険産業で食べていけるように、雇用を生み出すことを重視して
立ち上がったものだそうです。

そして保険は「セールスレディ」と言われるように、
多くの女性が、それを仕事として家計を支えてきました。

果たして、そういった社会的使命を帯びて頑張ってきた保険会社は
私たちの事業の敵なのか?

確かに、これだけネットが普及した社会で、
日本の生命保険は分かりにくく、販売手法も古く、
高コスト体質であることはそうだと思います。

しかし、そうなるにはそうなるなりの理由があったわけです。

「そうか、私たちの事業は、今の保険会社を”ぶっつぶす”
 みたいなことではないですね・・・・

 これまで頑張ってきた人たちに敬意を払いつつ、
 しかし、時代に即したシフトを前進させていく、
 そういう事業を私たちはしているのです・・・」

仲間の一人がそう言ったとき、その会議に参加していた誰もが、
無言で、心の底から共感していたと思います。

理想を掲げ、そこに向かって覚悟を持って、責任感をもって取り組んでいく。
と同時に、否定すべき現在にも、歴史があり、色んな人の想いがあることを
それも知った上で、やっていく。

そういうことができる人が、
本当のリーダーなんじゃないか、
そんなことを改めて考えさせられた時間でした。

2009/7/13(月) 13:35


3 Responses to “当事者意識の範囲”

  1. > 教育ベンチャーで日本を変えようとしている人 Says:

    石川さん、
    実はひそかに、このブログをRSSに登録していたんです。
    ひじょーに久しぶり(笑)に、このブログが更新されとてもうれしく思っております。

    7/12のCPLは、とても濃密な時間を過ごすことができました。
    これからも、石川さんがブログに書きたくなるほど、深く、かつ石川さんからtakeするだけでない時間にすることができればと思います。

    これからもよろしくお願いします♪

  2. メッティ Says:

    教育ベンチャーで日本を変えようとしている人さん

    何度もすみません(>_

  3. 石川英明 Says:

    > 教育ベンチャーで日本を変えようとしている人さん

    こちらこそよろしくお願いします♪

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